amazon、J.K.ローリングの新作を4億5千万円で落札
amazonは、ハリーポッターの著者J.K.ローリングの新作「The Tales of Beedle the Bard」を4億5千万円でサザビーズから落札した。作品はハリー・ポッターシリーズの最終巻「Harry Potter and the Deathly Hallows(ハリー・ポッターと死の秘宝)」に登場する世界に7冊しかない本で、革表紙に純銀のムーンストーンが施されている。amazonでは、落札した本の写真を公開しているが、インクで書かれた手書きでの本でところどころで挿絵が見られる。しわしわの紙に手書きのインク。そして世界に7つしかない著名作家の手書き本。つまり、印刷工程がこの本には存在しない。著者が書いたままの本。この本は有名著者の本の希少本なので、この価格が付く。



これら写真を見ながら出版業界を思うに、ひとつのテーマとして「本自体」の個性の価値は存在するように思える。その本を手元に置いておきたいと思う価値。その本が欲しいと思う価値。当然の数学ながら、意外に気づかれない盲点として価格×部数が書籍の利潤を決めるという点がある。
それは雑誌とは違う視点。価格500円の本が1万部売れれば500万円の売り上げ、これを価格2500円で達成するには2000部で事足りのである(2500×2000=500万)。2500円を消費者に払わせるのは500円のそれと比して、当然ながらそれなりの工夫・技量が必要だし、希少価値も必要である。
ただ、1万部と2000部の響きを比較した場合、単純な考察で1万部がすごいと勝手に思ってしまう。物事を簡略化するとわかりやすいとは先人の賢だが、売り上げ500万円を価格1円で達成するには500万部必要である。価格の問題が当然利益には関与する。しかも実際には2000部の方が原価は安いし、返品のリスクも少ない。
